「世界中でロックの人気が酷く衰退している」
といったことをここ数年よく話題に上がるようになってきた。そのロック人気の凋落ぶりがよくわかるのがアメリカのビルボード・チャートの結果。2021年の年間チャートTOP200ではロック系の新譜が一作も入っておらず。ロック系で売れているのがもう何十年も前に発売されたアルバムばかりという散々な結果に。
ロックのアーティストでシーンを動かす新しいスターが一向に現れず、兼ねてからいるロックの人気アーティストはセールスがガタ落ちしている。ロックのアーティストの2021年に発売した新しいアルバムはかつて発売したアルバムよりも売上、記録した順位が大きく下がるなんてザラ。ストリーミングの数を入れたりと集計方法が変わったということを考慮してもこの結果は残酷だ。
ここで2021年に発売したロックのアルバムでどれだけ全米チャートの順位が落ちたかをチェックしてみる。
LIMP BIZKIT
Still Sucks:155位
前作 Gold Cobra(2011年発売):16位
1000万枚以上売れた業績を持つニューメタルの代表的な存在だがチャート100位以内にすら入らなくなってしまった。
MASTODON
Hushed and Grim:20位
前作 Emperor of Sand(2017年発売):7位
20位でもこのご時世だとまだ強い方。
THE OFFSPRING
Let the Bad Times Roll:27位
前作 Days Go By(2012年発売):12位
しかしオーストリアとニュージーランドで1位、イギリスで3位、日本で5位と世界全体ではまだまだ根強い人気を持っている。
TRIVIUM
In the Court of the Dragon:71位
前作 What the Dead Men Say(2020年発売):35位
かつて最高で13位を記録していた(In Waves:2011年発売)。
BULLET FOR MY VALENTINE
Bullet for My Valentine:153位
前作 Gravity(2018年発売):17位
ずっと10位前後だったのに何故か今作は100位にすら入らなかったという。
VOLBEAT
Servant of the Mind:91位
前作 Rewind, Replay, Rebound(2019年発売):27位
Seal the Deal & Let's Boogie(2016年発売:全米最高4位)を発売した頃がアメリカでの人気のピークだったか。
ROYAL BLOOD
Typhoons:48位
前作 How Did We Get So Dark?(2017年発売):25位
本国イギリスなら1位をとったりと人気はまだまだ健在な模様。
BLACK VEIL BRIDES
The Phantom Tomorrow:176位
前作 Vale(2018年):14位
これまた爆下がりバンド。あとちょっとで圏外になるとこだった。
ASKING ALEXANDRIA
See What's on the Inside:圏外
前作 Like a House on Fire(2020年発売):80位
2010年代半ばぐらいまでこの手のメタルコア系のバンドはアメリカでも勢いがあり、よくチャート上位にきていたのだが、なんととうとう圏外に。
この様に多くのロックバンドが勢いを落としているが、逆にこの状況下で健闘しているアーティストもいる。
IRON MAIDEN
Senjutsu:4位
前作 The Book of Souls(2015年発売):4位
ご存じメタルの頂点の階級に君臨する王者。イギリスのバンドながら3作連続で全米TOP5以内をキープ。
FOO FIGHTERS
Medicine at Midnight:3位
前作 Concrete and Gold(2017年発売):1位
再び全米1位とまではいかなかったものの、ご時世で全米3位は大健闘。7作連続で全米TOP3以内に。他、多くの国でチャート1位を記録。揺るがぬ強さを見せつけた。
ARCHITECTS
For Those That Wish to Exist:80位
前作 Holy Hell(2018年発売):89位
なんとイギリスとオーストラリアでは1位をとっている。
GOJIRA
Fortitude:12位
前作 Magma(2016年発売):24位
上述のARCHITECTS同様、以前よりも勢いを増しているという、このご時世では稀で貴重な存在。
HELLOWEEN
Helloween:35位
前作 My God-Given Right(2015年発売):圏外
ハロウィン
ビクターエンタテインメント
2021-06-16
元々アメリカでのセールスはヨーロッパと比較すると低く、アメリカでのチャート最高順位は97位だった(Straight Out of Hell:2013年発売)。マイケル・キスクとカイ・ハンセンの復帰がとても効いた模様。
ROB ZOMBIE
The Lunar Injection Kool Aid Eclipse Conspiracy:9位
前作 The Electric Warlock Acid Witch Satanic Orgy Celebration Dispenser:6位
1stアルバムからずっと7作全てが全米TOP10入りと実に安定した人気を保っている。
と、アメリカに目を向けてみると健闘しているアーティストもいるにはいるが全体的には厳しい状況にあることがわかる。
このままではいずれロック界が滅んでしまいそうな気がするが、一方で他の国ではこんな結果もあるのでまだまだどうなるかはわからない。

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